大学院教育

大学院の教育

カリキュラム

大学院の各講座において個別的に講義・実習が行われています。これと並行して,共通科目として大学院授業を実施しています。
この授業は,毎年,新しいテーマが設定され,そのテーマ毎にそれを専門とする複数の教員によって実施されています。
本年度,主なテーマとして「医学研究概論Ⅰ・Ⅱ」,「生命科学倫理学」,「最新医学の動向」等があります。また,「特別研究セミナー」,「医学研究基礎技術実習」も開講されています。

科目名 共通科目 専門科目
履修方法 基礎科目 学際科目 所属する領域 所属以外の領域
教育研究分野 教育研究以外
6単位以上 4単位以上 8単位以上 6単位以上 6単位以上
10単位以上 20単位以上
合計 30単位以上
大学院講義と各種セミナー等を履修 大学院の各講座・部門で個別的講義・実習
 

昼夜開講制

社会人入学者の便宜を考慮して,教育研究科目の授業は昼夜開講制とし,大学院授業も夕刻17:00~18:30に集中して行われています。

Web 授業配信システムを利用した遠隔地大学院授業

遠隔地に勤務する社会人入学者の受講を容易にするため,Web 授業配信システムを用い,遠隔の地に勤務しながらリアルタイムで受講し,且つ質疑応答ができる授業を開講しています。
これは医系の大学院としては本研究科が全国的に初めて実施したものです。現在も社会人に対して,このシステムによる授業が進められています。

Webでの授業配信

未来がん医療プロフェッショナル養成プラン

弘前大学は平成19年度から5年間,秋田大学,岩手医科大学,岩手県立大学とともに「北東北がんプロフェッショナル養成プラン」を推進し,手術,放射線療法,化学療法などのがん治療の専門医師および医学物理士などコメディカルスタッフを育成してきました。
平成24年度からは東京医科歯科大学を主管校とし「次世代がん治療推進専門家養成プラン」のプログラムの中で「地域がん専門医療人養成コース」をスタートさせました。

そして平成29年度からは東京医科歯科大学を主管校とする8校連携による「未来がん医療プロフェッショナル養成プラン」に採択されています。地域がん医療推進のための未来リーダー育成コースにおいては地域のがん医療リーダーを養成し,また,小児血液・がん専門医育成コースでは小児がん診療の発展に貢献しうる医師を養成しています。
教育では, がん診療専門医による横断的講義の他, 地域医療機関現場での OJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)やがん診療拠点病院において先進医療の実習を行っています。

医療の実習

大学院生の臨床から基礎への派遣

臨床系大学院学生が,その研究を基礎医学系講座で行いたいという場合,指導教授の許可の下に基礎系講座で研究指導を受けることができます。現在多数の大学院学生が基礎系講座での研究指導を受けています。また,将来臨床を志してはいるが,基礎で研究を行いたいと希望する場合は,初めから基礎系大学院に入学し研究を行っています。

大学院学生の国内及び国外の研究機関への派遣

大学院学生は,一定期間国内の他大学院や研究機関に派遣,単位互換制により他大学の単位を修得することや,研究の指導を受けることが可能です。これまでに多数の大学院学生を他大学に派遣しています。同様に国外の研究機関への派遣も行われています。又当専攻は,国内の他大学院からも大学院学生を受け入れています。

ティーチングアシスタント及びリサーチアシスタント制

大学院学生の中で、学部教育(実習等)において学生の指導を補佐する者は,所属領域の申請によりティーチングアシスタントとして採用されています。同様に大学院学生が,本研究科が行う研究プロジェクト等の研究補助者として研究活動業務に従事する場合は,リサーチアシスタントとして採用されています。これらの大学院学生に一定の手当てが支給されています。
(令和元年度ティーチングアシスタント採用8名,リサーチアシスタント採用13名)

研究補助

大学院研究生

修業年限6年の大学を卒業した者及び大学院修士課程(大学院前期課程)修了者と同等以上の学力があると医学研究科によって認められた者は大学院研究生としての入学が許可されます。
研究生は希望の講座に所属し,研究の指導が受けられます。そして,ある一定の年限研鑽を積み,外国語の試験に合格すると学位の申請資格が得られます。学位論文の審査手続きは,大学院学生と同様に進められ,学位論文の審査に合格すれば,博士(医学)の学位が与えられます。

学位

研究科に4年以上在学し修了に必要な単位を修得した者が学位論文を提出し,論文の審査および最終試験に合格すれば,博士(医学)の学位が与えられます。なお,学位申請をする論文は,査読制を有する学術誌に印刷公表または受理された論文でなければなりません。

学位審査会

学位申請者は,弘前大学長宛に本審査を申請します。研究科教授会において選出された主査1名,副査2名が学位論文の審査を行います。学位論文の審査は,公開の学位審査会を開催し,口頭発表を行った後,質疑応答がなされます。この審査結果を研究科教授会に報告し,審議の後,学位授与認定を行います。学位授与が認定された者には,弘前大学より学位記,博士(医学)が授与されます。

大学院研究生に対しての学位審査

大学院研究生は外国語試験に合格し,学位論文に関して事前審査,本審査等所定の審査手続きを経れば,学位が授与されます。

大学院修業年限短縮制度

医学研究科医科学専攻で,3年次までに所定の単位を取得し,優秀な学位論文としてまとめ,研究科教授会の審査に合格すれば3年次修了時点(1年の短縮)または4年次前期修了時点(6ヶ月の短縮)で博士(医学)の学位を取得することができます。