スタッフ紹介

※2023年4月時点の内容です。

スタッフ紹介

教室スタッフ

櫻庭裕丈

職名 教授
担当領域 消化管・免疫
卒業年次・出身校 H11 弘前大学
取得資格
  • 日本内科学会総合内科専門医・指導医
  • 日本消化器病学会専門医・指導医
  • 日本消化器内視鏡学会専門医
  • 日本リウマチ学会専門医・指導医
ひとことメッセージ 患者さんのために最強の仲間と一緒にベストを尽くします。

高畑武功

職名 准教授(むつ下北地域医療学講座)
担当領域 血液・化学療法
卒業年次・出身校 H7 弘前大学
取得資格
  • 日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医・指導医
  • 日本がん治療認定医機構がん治療認定医
  • 日本内科学会認定内科医
  • 日本消化器病学会消化器病専門医
  • 日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医
  • 日本内科学会総合内科専門医・指導医
ひとことメッセージ 血液疾患の悪性リンパ腫と消化器がんの化学療法を主に担当しています。診断、治療でお困りの際はご相談ください。

珍田大輔

職名 准教授(光学医療診療部)
担当領域 消化管
卒業年次・出身校 H11 秋田大学
取得資格
  • 日本内科学会総合内科専門医・指導医
  • 日本消化器内視鏡学会専門医・指導医
  • 日本消化器病学会専門医・指導医
  • 日本ヘリコバクター学会 H.pylori(ピロリ菌)感染症認定医
  • 日本プライマリ・ケア連合学会認定医・指導医
  • 日本消化管学会胃腸科専門医・指導医
  • 日本食道学会 食道科認定医
ひとことメッセージ 専門分野:消化管の内視鏡治療・ピロリ菌感染 内科全般の知識で総合的に判断でき、かつ専門分野に精通した医師を目指したいです。

平賀典子

職名 医員
担当領域 カプセル内視鏡外来
卒業年次・出身校 H12 弘前大学
取得資格
  • 日本カプセル内視鏡学会認定医
ひとことメッセージ 新患診察とカプセル内視鏡を中心に担当しています。よろしくお願い致します!

櫻庭美耶子

職名 医員
担当領域 心身症外来
卒業年次・出身校 H13 弘前大学
取得資格
  • 日本内科学会認定内科医
  • 日本心療内科学会専門医・登録指導医
  • 日本内科学会総合内科専門医
ひとことメッセージ 自分でも気づかないストレスが、身体の症状となって表れることもあります。たまにはのんびり過ごしてみませんか。

平賀寛人

職名 准教授
担当領域 消化管・免疫
卒業年次・出身校 H13 弘前大学
取得資格
  • 日本内科学会認定内科医
  • 日本内科学会総合内科専門医・指導医
  • 日本消化器病学会認定消化器専門医・指導医
  • 日本消化器内視鏡学会専門医・指導医
  • 日本リウマチ学会専門医・指導医
  • 日本カプセル内視鏡学会認定医・指導医
  • 日本消化管学会胃腸科専門医・指導医
  • 日本がん治療認定医機構日本がん治療認定医
  • 日本臨床免疫学会免疫療法認定医
ひとことメッセージ 炎症性腸疾患とリウマチ膠原病診療を担当。患者様にベストな治療、若手にベストな教育を提供するよう、臨床・研究に邁進します!

山口佐都子

職名 医員
卒業年次・出身校 H13 弘前大学
ひとことメッセージ 膠原病内科・消化器内科診療に少しでも貢献できるよう日々努力して参ります。

菊池英純

職名 講師
担当領域 消化管
卒業年次・出身校 H14 弘前大学
取得資格
  • 日本内科学会総合内科専門医・指導医
  • 日本消化器病学会専門医・指導医
  • 日本消化器内視鏡学会専門医・指導医
  • 日本消化管学会胃腸科専門医・指導医
  • 日本がん治療認定医機構がん治療認定医
ひとことメッセージ 消化管に対する高度な内視鏡治療を安心して受けて頂けるよう、多職種のコミュニケーションを大切に、チームワークで診療しています。

飯野 勢

職名 講師
担当領域 肝胆膵
卒業年次・出身校 H18 弘前大学
取得資格
  • 日本内科学会総合内科専門医
  • 日本消化器病学会専門医
  • 日本消化器内視鏡学会専門医・指導医
  • 日本肝臓学会専門医
  • 日本がん治療認定医機構日本がん治療認定医
  • 日本ヘリコバクター学会 H.pylori(ピロリ菌)感染症認定医
ひとことメッセージ 肝・胆・膵疾患を担当し、肝癌治療から、胆膵内視鏡や超音波内視鏡検査まで幅広く診療を行っています。よろしくお願いします。

立田哲也

職名 講師
担当領域 消化管
卒業年次・出身校 H19 新潟大学
取得資格
  • 日本内科学会総合内科専門医
  • 日本消化器内視鏡学会専門医・指導医
  • 日本消化器病学会専門医
  • 日本ヘリコバクター学会 H.pylori(ピロリ菌)感染症認定医
  • 日本食道学会 食道科認定医
ひとことメッセージ 食道内圧検査やPOEM、消化管内視鏡診断及び治療を主に担当しています。よろしくお願いします。

蓮井桂介

職名 助教
担当領域 消化管・免疫
卒業年次・出身校 H19 弘前大学
取得資格
  • 日本内科学会総合内科専門医
  • 日本消化器病学会専門医
  • 日本消化器内視鏡学会専門医
  • 日本リウマチ学会専門医
ひとことメッセージ 炎症性腸疾患や膠原病を担当いたします。ここに来て良かったと思っていただけるような医療を目指します。

鎌田耕輔

職名 講師
担当領域 血液・化学療法
卒業年次・出身校 H20 弘前大学
取得資格
  • 日本内科学会認定内科医
  • 日本血液学会血液専門医・指導医
  • 公益財団法人日本骨髄バンク 調整医師
ひとことメッセージ 造血器腫瘍を含めた血液疾患を担当しています。多職種の方々と連携しながら臨床・研究に精進します。よろしくお願いします。

五十嵐 剛

職名 助教
担当領域 肝胆膵
卒業年次・出身校 H22 弘前大学
取得資格
  • 日本内科学会総合内科専門医
  • 日本消化器内視鏡学会専門医
  • 日本消化器病学会専門医
  • 日本肝臓学会肝臓専門医
  • 日本がん治療認定医
ひとことメッセージ 肝胆膵領域で、最善の医療をご提供し、患者さんとご家族に安心して頂けるように努めます。

佐藤 諭

職名 助教
担当領域 肝胆膵
卒業年次・出身校 H22 弘前大学
取得資格
  • 日本内科学会総合内科専門医
  • 日本消化器内視鏡学会専門医
  • 日本消化器病学会専門医
ひとことメッセージ 肝臓、胆道、膵臓を専門にしています。患者様へ丁寧で分かりやすい説明を心がけたいと思います。

速水史郎

職名 助教
卒業年次・出身校 H22 弘前大学
取得資格
  • 日本内科学会認定内科医
  • 日本消化器病学会専門医
  • 日本消化器内視鏡学会専門医
  • 日本ヘリコバクター学会 H.pylori(ピロリ菌)感染症認定医
  • 日本消化管学会胃腸科専門医
  • 日本がん治療認定医機構がん治療認定医
  • JATEC
ひとことメッセージ 消化管診療に貢献できるよう、精進します。よろしくお願いします。

太田真二

職名 助教
卒業年次・出身校 H24 弘前大学
取得資格
  • 日本消化器病学会消化器病専門医
  • 日本内科学会認定内科医
  • 日本リウマチ学会リウマチ専門医
ひとことメッセージ 一生懸命がんばります。

澤田洋平

職名 助教
担当領域 消化管
卒業年次・出身校 H25 弘前大学
取得資格
  • 日本内科学会認定内科医
  • 日本消化器内視鏡学会専門医
  • 日本消化器病学会専門医
ひとことメッセージ 内視鏡診断・治療は奥が深くやりがいがあります。粉骨砕身の精神で精進しますので、よろしくお願いします。

立田卓登

職名 助教
担当領域  血液・化学療法
卒業年次・出身校 H26 弘前大学
取得資格
  • 日本内科学会認定内科医
  • 日本血液学会血液専門医
  • 公益財団法人日本骨髄バンク 調整医師
ひとことメッセージ 血液内科診療における、より良い診断・治療を目指して臨床・基礎研究に取り組んでおります。一緒に学び、頑張りましょう!

福德友香理

職名 医員(大学院生)
卒業年次・出身校 H27 弘前大学
取得資格
  • 日本内科学会認定内科医
  • 日本消化器内視鏡学会専門医
  • 日本消化器病学会専門医
ひとことメッセージ 当科は消化器疾患のみならず膠原病や血液疾患など幅広く学ぶことができます。興味のある方は是非当科へいらしてください。

小笠原公平

職名 医員(大学院生)
卒業年次・出身校 H29 弘前大学
ひとことメッセージ 日々の積み重ねを大事にしていきます。よろしくお願いします。

貝塚尚俊

職名 医員(大学院生)
卒業年次・出身校 H29 弘前大学
取得資格
  • 日本専門医機構認定内科専門医
ひとことメッセージ 幅広い知識と技術を身に付け、青森の医療に貢献できるよう日々研鑽していきます。よろしくお願いします。

舘田哲幸

職名 医員(大学院生)
卒業年次・出身校 H29 弘前大学
ひとことメッセージ 日々省察しながら診療にあたりたいと思います。学生/研修医のみなさん、当科で一緒に頑張りましょう。

山下 覚

職名 医員(大学院生)
卒業年次・出身校 H29 弘前大学
取得資格
  • 日本骨髄バンク移植調整医師
ひとことメッセージ 血液内科に興味のある学生・研修医の方は気軽に声をかけてください。一緒に青森県の血液診療を盛り上げていきましょう。

笹田貴史

職名 医員(大学院生)
卒業年次・出身校 H30 弘前大学
ひとことメッセージ 幅広い領域を学べ、やりがいのある科です。一緒に青森県の医療を盛り上げていきましょう。

相馬 郷

職名 医員(大学院生)
卒業年次・出身校 H28 山形大学

宮代 楓

職名 医員(大学院生)
卒業年次・出身校 H30 弘前大学
ひとことメッセージ 日々精進します。学生・研修医の皆さん一緒に頑張りましょう。よろしくお願いします。

須藤 翔

職名 医員
卒業年次・出身校 H30 弘前大学
ひとことメッセージ 日々精進いたします。よろしくお願いいたします。

中野咲季

職名 医員
卒業年次・出身校 H31 弘前大学
ひとことメッセージ 青森県の皆様の健康を守るため、一生懸命頑張りたいです。

野宮洋樹

職名 医員
卒業年次・出身校 H31 弘前大学
ひとことメッセージ 一生懸命がんばります。

村元龍太郎

職名 医員
卒業年次・出身校 H31 弘前大学
ひとことメッセージ 日々研鑽を積み、青森の医療へ貢献できるよう尽力いたします。

雨森恭子

職名 医員
卒業年次・出身校 H16 日本医科大学

鶴本達也

職名 医員
卒業年次・出身校 H31 弘前大学
ひとことメッセージ よろしくおねがいします。

連携部門スタッフ

福田眞作

職名 学長・特任教授
卒業年次・出身校 S56 弘前大学
取得資格
  • 日本内科学会認定内科医・指導医
  • 日本消化器病学会専門医・指導医
  • 日本消化器内視鏡学会専門医・指導医
  • 日本消化管学会胃腸科専門医・指導医
  • 日本カプセル内視鏡学会認定医・指導医

佐々木賀広

職名 教授/医学医療情報部
卒業年次・出身校 S60 弘前大学
取得資格
  • 日本消化器内視鏡学会専門医・指導医

玉井佳子

職名 教授/輸血・再生医学講座
卒業年次・出身校 H2 弘前大学
取得資格
  • 日本内科学会総合内科専門医
  • 日本血液学会血液専門医・指導医
  • 日本がん治療認定医
  • 日本輸血・細胞治療学会認定医
  • 日本プライマリ・ケア連合学会認定医・指導医

山形和史

職名 教授/保健学研究科
卒業年次・出身校 H4 北里大学
取得資格
  • 日本内科学会認定内科医・指導医
  • 日本消化器病学会専門医・指導医
  • 日本消化器内視鏡学会専門医
  • 日本血液学会血液専門医・指導医
  • 日本プライマリ・ケア連合学会認定医・指導医
  • 日本輸血・細胞治療学会認定医

三上達也

職名 教授/先制医療学講座
卒業年次・出身校 H5 弘前大学
取得資格
  • 日本内科学会総合内科専門医・指導医
  • 日本消化器病学会専門医・指導医
  • 日本消化器内視鏡学会専門医・指導医
  • 日本大腸肛門病学会専門医・指導医
  • 日本消化管学会胃腸科専門医・指導医
  • 日本消化器がん検診学会総合認定医・指導医
  • 日本カプセル内視鏡学会認定医・指導医

佐藤 研

職名 教授/弘前大学保健管理センター所長
卒業年次・出身校 H9 弘前大学
取得資格
  • 日本内科学会総合内科専門医・指導医
  • 日本消化器病学会専門医・指導医
  • 日本消化器内視鏡学会専門医
  • 日本心身医学会・日本心療内科学会合同心療内科専門医
  • 日本心療内科学会登録指導医
  • 日本心身医学会指導医
  • 日本肝臓学会専門医
  • 日本医師会認定産業医
  • 日本プライマリ・ケア連合学会認定医
  • 日本消化管学会胃腸科専門医

川口章吾

職名 助教/脳血管病態学講座
担当領域 消化管
卒業年次・出身校 H15 弘前大学
取得資格
  • 日本内科学会総合内科専門医
  • 日本消化器病学会専門医
  • 日本消化器内視鏡学会専門医・指導医
  • 日本消化管学会胃腸科専門医・指導医
  • 日本肝臓学会専門医

先輩の声(消化器血液内科を目指す、学生や研修医の皆様へ)

血液内科の魅力を学生の皆さんに伝えたい

2017年卒の山下覚と申します。私は大学4年生の講義で血液内科に興味を持ち、血液内科のある青森県立中央病院での初期研修を終えて弘前大学消化器血液内科学講座に入局しました。卒後3-4年目は関連病院で内視鏡を含め消化器血液診療の基本を学び、5年目から大学病院で血液診療に携わっています。ここ数年で、私が学生の時と比べ血液内科に興味を持ってくださる学生、研修医が増えてきているように感じています。実習を通して血液内科の魅力を伝えられるように努めておりますので、何でも気軽にご相談ください。
(2023年9月)

先輩の声 山下覚

幅広い内科研修ができる強み

大学院4年目の貝塚尚俊です(2017年卒)。5、6年生の実習や青森県立中央病院での初期研修で消化器内科に興味を持ち、研修医2年目の時に入局を決めました。3年目はつがる総合病院、4年目は国立病院機構弘前病院(現:弘前総合医療センター)に勤務し、内科・消化器内科のcommon diseaseやがんの化学療法、内視鏡検査について学びました。5年目からは大学病院で各診療グループをローテートしています。当科では消化器・免疫グループ、肝胆膵グループ、血液・化学療法グループと幅広い内科研修が可能です。指導医の先生方も時に優しく、時に熱く指導してくださり、日々、自身の成長を感じられます。内科や消化器内科に興味がある方は是非、見学にいらしてください。
(2023年9月)

内視鏡診断・治療、超音波検査、骨髄検査など、学びの日々

卒後7年目(大学院3年)の舘田哲幸です。私は黒石病院での初期研修を終えた後、大館市立総合病院消化器・血液・腫瘍内科で2年間勤務しました。2021年からは大学病院に勤務し、消化管免疫グループ、肝胆膵グループ、血液グループをローテートしながら日々スキルや知識の向上に努めています。また、大学院では岩木健康増進プロジェクトのデータを用いて、脂肪肝や肝線維化に関する研究に取り組んでいます。

もともと私は外科系を志望していましたが、初期研修2年目に消化管モデルで内視鏡操作の練習を行い、消化器内科に興味を持つようになりました。熟考した末、当講座への入局を決めました。現在は内視鏡診断/治療、超音波検査、骨髄検査など様々なスキルを学びながら充実した日々を送っています。

学生・研修医の皆さん、当講座の診療や研究に少しでも興味を持たれた方はぜひ一度見学にお越しください。心よりお待ちしております。
(2023年9月)

女性医師の立場から学生の皆さんへ

大学院4年目の福徳です。私は初期研修2年目に当科へ入局を決め、卒後3年目に消化器内科として勤務後、4年目より大学病院で研修しています。その後、出産を経験し、1年間の育休をとり6年目から仕事復帰して、現在仕事復帰してから1年が経ちました。

はじめは育児と仕事・大学院の両立にとても不安を感じていましたが、当科では子育て中の女性医師が多く良いロールモデルがあったため、いろいろと相談しながら仕事復帰することができました。はじめは時短勤務から始めて、余裕がでてきた半年後よりフルタイム勤務にしました。といっても現在はまだ当直、夜間休日の対応も免除してもらっており、このような配慮には大変助けられています。

現在は主に外来・検査を中心とした診療をしながら、それに加え大学院の研究も並行して継続し、日々充実しています。当科では子育て中の女性医師でもキャリアアップするのに十分な環境を整えていると思います。私も今後は学位取得、専門医取得を目指して頑張りたいと考えています。

女性の学生や研修医の皆さん、進路に悩んでいる、結婚後や出産後のワークライフバランスなどで不安がある方など、一度気軽に当科に遊びに来てください。将来一緒に働く女性医師の方々が増えることを期待しています。
(2022年10月)

講座運営委員長より

講座運営委員長の菊池英純です。弘前大学の消化器血液内科学講座では、消化器内科・血液内科・膠原病内科・消化器腫瘍内科を専門分野として先進的な診療を行っています。またそれぞれの医師が専門知識を背景にgeneralistな内科医として、患者様に寄り添う医療を心掛けています。私たちは、若手医師と指導医が同じ目標に向かってお互いを尊重し、新しい時代に力を発揮できる講座でありたいと思っています。医学に偏らず広い世界に興味をもち、仕事にもプライベートにも活躍できる社会人を目指して、消化器血液内科で一緒に頑張りましょう。
(2022年10月)

激動のアメリカでの留学体験

消化器血液内科学講座の村井康久(2014年卒)と申します。この度、機会をいただきましてアメリカ・メリーランド州の国立衛生研究所(National Institutes of Health; NIH)に2019年4月から2021年3月までの2年間留学しておりました。

ご存じのとおり、NIHは新型コロナウイルスのワクチン開発でやや有名となりましたが、中でも国立アレルギー感染症研究所所長であるアンソニー・ファウチ先生を知らない方はいないことでしょう。NIHは20の研究所と7つのセンターから成り立っている巨大な研究所で医師を含め6000名以上の科学者が日夜研究に励んでおります。私は、国立がん研究所(National Cancer Institute; NCI)のYves Pommier(イブ ポミエ)Labに所属して様々ながん細胞を使用した基礎研究を行っておりました。ボスのYvesはトポイソメラーゼと抗ガン剤研究の専門家ですが、薬理学系Labであり新薬を中心とした前臨床研究並びに腫瘍細胞学を幅広く行っています(写真①)。NIHでは珍しくないと思いますが、アジア系(中国・韓国・インドなど)のポスドク研究員(理学系博士課程を修了した研究員)が多いラボです(写真②)。

私の研究内容についてですが、論文作成途中ということもあり詳細はまだお伝え出来ない状況ですが、Schlafen11(SLFN11;シュラーフェン イレブン)という分子の研究を行っております。SLFN11については、以前同じラボで研究されていた村井純子先生(現 慶応大学先端生命科学研究所・山形県鶴岡市)がDNA障害性抗ガン剤によるDNA複製停止との関係について詳細に研究されています(http://slfn11.iab.keio.ac.jp/)。SLFN11は2012年頃より注目された比較的新しい分子で、近年はDNA複製のほかウイルス複製の阻害や自然免疫、血球分化など様々な分野での報告がなされています。興味のある方は是非一緒に研究しましょう!

さて、アメリカでのLab生活ですが、最初のうちは慣れない英語生活、実験生活で心身ともに大変でした。私の借りていたアパートからラボまではバスと地下鉄を乗り継いで40-50分という長い道のりでしたが、道中にはトイレが全くありません。テロ対策と防犯のため、電車内はもとより駅にも必ずトイレがあるわけではなく、過敏性腸症候群(IBS)気味となった私にとっては毎日の通勤は冷や汗ものでした。また、Lab滞在時間は自由に決められるため、10時にきて15時に帰るという研究者も珍しくありません。それでも結果が出せれば許容されるため、アメリカの研究風土をつくづく実感しました。英語は最後の最後まで苦労しましたが、そんな自分にも同僚は気軽に話しかけてくれ毎週金曜日にはベセスダ市街でビールを片手にHappy hourを楽しんでおりました(新型コロナ流行前:写真③)。

首都であるワシントンDCはベセスダより地下鉄で20分とかなり近い位置にあります。ナショナルモールには、リンカーン記念館やワシントンモニュメント、様々なミュージアム、ホワイトハウス、連邦議会議事堂があり、何回観光に訪れても飽きませんでした(写真④)。しかしながら新型コロナ流行のため、ニューヨークやボストン、フロリダ、ロサンゼルスなど遠方の観光ができなかったのが心残りです。

また、この2年間は身をもって激動のアメリカを感じることができました。ユダヤ人の襲撃事件、Block Lives Matter、COVID-19、2020大統領選挙など、首都ワシントンが混乱に陥ったことも幾度となくありましたが、幸いにして直接的な被害はありませんでした。日本にいては感じるこのできない、多民族国家アメリカで暮らすということそれ自体が非常に人生の勉強となりました。

NIHには推定100‐200人の日本人研究者がおり、金曜会という日本人研究者の集いを不定期に開催しております。また、ラーメン店や日本食レストラン、日本食品雑貨、Amazonなどで、日々の生活で困ることはほぼないのが現代の留学生活ではないのかと思います。Amazon以外にも現代の留学はスマートフォン、Googleマップ・翻訳、YouTube、E-mail、SNSなどにあふれており、30年以前に留学された先生方は電話、紙辞書、紙地図で留学されたいたことを思うと、頭が上がりません。昔に比べ、留学生活は非常に容易になったと思われますが、それ分努力が必要な領域(特に語学)も増えたかもしれません。最新のアメリカ文化や研究者の考え方を学ぶことが一番の留学の意義であると思います。

NIHまたは近隣施設で研究・勤務されている弘前大学卒の先生方が意外に多く、2年間で4名の先生にお会いしました。中でも武部直子先生にはYves Labの紹介から研究の相談、プライベートでコンサートや食事に誘っていただくなど大変お世話になりました(写真⑤)。武部先生は、弘前大学出身の先生がNIHへの留学することを切望されております。このご縁を大切にして、今後もNIHへの留学が継続されることを願ってやみません。最後になりましたが、私に留学の機会をくださった福田教授、留学支援をしてくださった月水会の先生方に心より感謝申し上げます。
(2022年10月)

ボスのYves
写真①
NCIのイブ ポミエ ラボ
写真②
ベセスダ市街
写真③
ワシントンDCでの観光
写真④
武部直子先生と
写真⑤